2019年リリースの哀愁系JAPANESE HIP HOP BEST5

2019年も日本語ラップの名曲が数多く生み出され、ファンを楽しませてくれました。

そんな2019年産の日本語ラップの中で、哀愁漂う日本人好みの曲をセレクトしてみました。

日本でもTRAPの曲が一般的になり、海外と遜色のないかっこいい曲も増えています。

しかし、自分のような往年の日本語ラップファンは、「心に残る熱いリリック」と「メローなトラック」がやはり好きなところもあります。

「チル」や「エモい」などに結び付くイメージながらも、しっかりとしたスキルに基づいたラップが乗っている曲が名曲と呼ばれ、何年後も語り継がれていきます。

2019年のそんな名曲候補をこの中から見つけていただければ幸いです!!

その他の音楽レビューもこちらの記事で書いています。

音楽レビューのまとめ【ブログでオススメの曲やアルバムを紹介】

GeG「Merry Go Round」

マイクリレーがBASI、唾奇、,VIGORMAN、WILYWNKAで、トラックがGeGという、今年優勝候補と名高いメローネスにあふれた名曲です!!

変態紳士クラブ=VIGORMAN、WILYWNKA、GeGの色が強く出ると思いきや、フックをBASIが歌い唾奇のタイトなラップが乗ることで、バランスの良い仕上がりとなっています。

マイクリレーの順番も歌(BASI)→ラップ(唾奇)→歌(VIGORMAN)→ラップ(WILYWNKA)となることで、メリハリがつきながらも全体にチルな雰囲気が終始漂っていて、初めて日本語ラップ聞く人にもおすすめの曲です。

特に唾奇のヴァースがエモーショナルながらもとてもタイトにまとまっていて、この曲の良いアクセントになっています。

そして今年露出の多かったBASIの存在感が、チルな雰囲気に拍車をかけている感じで素敵です。

変態紳士クラブの勢いは相変わらずで、PVも含め昨今の日本語ラップの充実度を体現していると言えます。

「今年の最後の日、年が変わる瞬間にはこの曲を聞きたい!!」と思えるほどの2019年の代表曲です!!

ZORN「All My Homies」

2019年産、日本語ラップクラシック認定確実なZORNの名曲です!!

ZORN×BACH LOGICプロデュースという外しのない組み合わせで、とても耐久力があって繰り返し聞きたくなるような哀愁が漂うブルージーな曲です。

Homies=地元の仲間に向けた、「自分は変わらない、今度ライブに来いよ」という熱いメッセージが突き刺さる、日本語RAPならではの表現がカッコイイ曲です。

BLのトラックはギターのカッティングに哀愁が漂う、氏の黄金期を思わせるような王道のトラックの作りでとてもカッコよく、この曲を数十年輝かせてくれそうな普遍的な雰囲気をもっています。

やはり、いつ迄も飽きずに繰り返し聞くことのできる曲の条件としては、✅「適度に聞きやすい上物」、✅「圧倒的に耐久力の高い普遍性のあるドラム」、が必要な気がしていて、その点ではこの曲は100点と言えます。

そこにZORNのラップが、「熱いメッセージをハードにラップする」というスタンスで乗っていて、メローなトラック×ハードなラップという名曲の要件をキッチリみたしています。

PVの作りも、等身大で仲間を大切にするいつものZORNの感じが表れていて、いつまでも見れる普遍的なものとなっています。

たまたま仕事で新小岩の駅に行った時にはこの曲をずっと聞き続けていた程の、今年前半の最大のお気に入りだった曲です。

KZm「Yuki Nakajo」

一聴すると今までもあったような曲調に聞こえますが、実は現代的にアップデートされテクニカルな要素が随所にちりばめられている、「日本人大好き系」の哀愁漂うKZmの名曲です。

まず感想として、KZm×今年大活躍のVaVaプロデュースの曲と言う事で、聞く前から「絶対にカッコイイに決まっている」と思っていましたが・・・やはり物凄くカッコよかったです。

哀愁漂うギターのアルペジオから始まり、KZm得意の歌系のサビに続き、多くの人が「聞いて1分以内にノックアウトされてしまう」、そんな分かりやすい良さを持つ曲です。

そんな誰でも聞けば分かる名曲ですが、一筋縄ではいかないギミックが随所にちりばめられていて奥深い曲でもあります。

まずはドラムトラックが出てくるまでの尺の長さと、ドラムトラックアリの部分の短さと全体の曲の短さが特徴です。

曲全体の長さを短くするのはUSのHIP HOPの今のトレンドで、ドラムトラックが中々でてこないのはEDMなどでも主流の手法で、ただのメローな曲に終らせない工夫に感じられます。

曲を聞いた後に、もう1回聞きたいと思えるような余韻感を持った感じが一層の哀愁を漂わせ、最後のギターで終わる感じと相まってジャンルレスな感覚を味合わせてくれます。

そして、ドラムのない部分のヴォーカルミックスなども凝っていて、適度にコンプ感を感じさせるZEDDの最近の曲などの感じが漂っています。

そこにファルセットヴォイスのリフレインと、オートチューンのディレイがかかったアディショナルヴォーカルが乗っていて、2019年の曲だなと思わせてくれる説得力があります。

ポストマローンなども連想させる、現代風アレンジの哀愁系HIP HOPの最高峰と言える曲であると言える2019年の名曲です。

この曲は入っていませんが、こちらのアルバムも自身お気に入りでよく聞いているオススメの名盤です。

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KZm「But She Cries」

5曲しか選んでいない中での、まさかの1アーティスト2曲のランクインです!!

2019年ベストという事でバランスをとりたかったのですが、とても外せない曲ですのでランクイン!!この記事を書いた時点でナンバーワンヘビロテの名曲です!!

まずはKZm×Chaki Zuluプロデュースという事でまず間違いない内容です!!このタッグで作る曲はどんなタイプの曲をやってもハズしがないし、「今」を感じさせてくれるし、音楽としての次元が常に高いのが特徴です。

USでも流行っているユルめに歌う「脱力系HIP HOP」を感じさせる曲ですが、日本でこれをダサカッコよくやれるアーティストは幾人かいますが、スタイリッシュに昇華できるのがKZmの唯一無二の強みであるとも言えます。

リリックの「Don‘t cry Girls don`t cry」という部分が「Girls don`t cry」に対しての、「But She Cries」というアンサーかと思わせてくれる節があります。

そんなリリックがKZmのファッションリーダー的な側面をも表現していて、「流行やファッションにも敏感である」というHIP HOPスタンスをビシビシ感じさせてくれます。

ファルセットヴォイスを随所にちりばめ、USのHIP HOPをとことん研究したアディショナルヴォーカルをフル活用し、それを最大限に活かすプロダクションがまさに「高いレベルの音楽性」を持っています。

しかしながら、全体的にはラフに聞かせているというギャップを持った名曲です!!

「友達みなCozy pull up with ma audi」の「音抜き」と、パンチライン具合は2019年ベストとも言える内容で、ここだけ何回も聞きたくなるほど気持ちいいです。

アメリカ西海岸特有のゆる~い雰囲気も持ち合わせ、チルい雰囲気も満載の2019年ゆったり聞きたい曲ナンバーワンです。

休日の朝起きた時に、まずこの曲を聞きながらモーニングコーヒーを飲みたくなるそんな1曲です。

VaVa「My Artist」

今年トラックメイカーとして大活躍だったVaVaの、自身がラップしている名曲です!!

個人的にはVaVaの敬愛するtofubeatsに追いつき、そしてある意味それを「超えた瞬間」でもあるとも思わせてくれた名曲です。

日本語ラップはプレイヤー=ラッパーやDJは圧倒的に不良が多いのに、リスナー=聞く側、ファンはオタクも多いという「ライブに怖くて行けねー」あるあるを覆してくれる、またその懸け橋になる、その可能性を最大限に秘めたアーティストがVaVaであると感じています。

Chapterが名曲で、その路線のシャレオツ感を前面に出してくるかと思いきや、日本語ラップ史上まれにみる「セルフボースティングと真逆を行く」等身大すぎる曲と、それを表現するPVを出してきたのにまず驚きでした。

そしてそんな「時には虚勢を張るのも重要であるHIP HOPマインド」とは真逆の事をしても、それが支持されることはまさに物凄い現象と言えます。

家族との絆、音楽をやること、自分のアーティストとしての表現方法を考えると、時にに涙が止まらなくなるほどの多面性に満ちた曲です。

そんな曲を現代トラックメイカーらしく、BASS MUSIC的な要素を盛り込みながらも日本人に受け入れやすいメロウネスを兼ね備えていて、まさに珠玉の曲に仕上がっています。

✅明日を生きる活力に!!✅現代最高峰の曲作りを学ぶ為に!!✅ただただ感動する日本語ラップを聞きたい!!と、いろいろなニーズにこたえてくれる名曲です。

力まない感じと、ホントはカッコいいのに自分を「さえない男」と言うPUNPEE節を感じさせる、SUMMIT印の是非聞いて欲しい曲です。

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あとがき

今回の記事は@tei_naiさんの企画で今年の自分のお気に入りの曲を紹介してみようということで、自身が好きでよく聞く日本語ラップの2019年の名曲を紹介してみました。

参考 「2019年ソングランキング俺的ベスト5」開催します!#bmusic2019ていないブログ

昨今の音楽をとりまく事情はめまぐるしく変わり、CDから配信、今やサブスクで聞くに音楽の鑑賞の形がかわりつつあります。

そんな中でも真のMUSICラヴァーはCDも買うし、なんならアナログレコードも買いまくっています!!

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